コロナ禍の現在パチンコ店の自粛要請を無視した営業は大きな社会問題となってます。先日各都道府県が自粛要請に従わないパチンコ店に対して自粛の『指示』を出しました。
この指示とはどのようなものか?また指示に従わなかった場合、営業停止になるのか?という疑問に簡潔に分かりやすくお答えしたいと思います。
このページで分かる事
特措法とは?特措法45条とは?
まず特措法とはインフルエンザや今回のコロナウィルスのような感染力の強いウィルスの社会的蔓延を防ぐ為の法律です。この法律には、法律に明記された施設などに様々な要請・指示が出来るというものです。
要請と指示の違いは強制力の強さの違いであって、『要請<指示』となっていて指示の方がより強いものとなっています。この『指示』を出すには、法律に明記された『要件』を満たす必要があります。指示を行った場合は、『公表』しなければなりません。これも法律に明記されています。
これが45条に明記されているので『特措法45条の~指示を行う』と言っているわけです。
特措法の明文をチェック↓
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/38112/00000000/shisetsuseigen.pdf
指示とは行政処分の事
行政から出される指示とは、いわゆる『行政処分の指示』にあたります。みなさんが良く耳にする『行政処分』というものです。パチンコ店が『行政処分を受けた』と聞くと、『営業停止になった』と思う方もいらっしゃるかと思いますが、実はそうではなく、この指示処分を受けた事を行政処分と呼んでいます。
営業自粛の指示を無視しても営業停止にはならない
よく耳にするのが、『指示を無視しても営業停止にはならないの?』という疑問です。
答えから言うと営業停止にはなりません。パチンコ店が営業停止になるのは、『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律』に違反した場合の罰則として営業停止というものがあります。
パチンコ店の違法に関する判例↓ jarmoluk / Pixabay パチンコホールを運営している皆様へ知って頂きたい事として、パチンコホールが風適法に背く違法な営業を行い一度裁判で違法となった事例に関しては同じ違法は ... 続きを見る
【風営法】パチンコ店の違法となる事例を判例から学ぶ
営業停止に出来ないのは罰則規定がないから
パチンコ店が営業するにあたって絶対的順守しなければならない法律は『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律』です。この法律を破る=違法な行為をすると、この法律に明記されている罰則規定を受ける事になります。
特措法の中身を見てみると、この罰則規定というものがありません。単に『要請・指示が出来る』とだけ明記されていて、従わなかった場合に関しては何も記していません。だから、パチンコ店はこの指示処分に従わなかったとしても何も罰則が無いのだから従う必要はないと強硬的に営業を行うのです。
パチンコ店の監督は警察
パチンコ店の違法を取り締まるのは管轄の警察署です。
今回の指示は警察からされたものではありません。警察はあくまで『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律』に則り取り締まりを行っています。警察から指示が出る場合この『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律』に対して、適法でない、違法の恐れがあるので、営業の仕方を、広告の文言を変更しなさいという指示が出ます。大抵、この指示処分の2回目で違法とみなされ営業停止になります。
あまりに酷い違法営業を行っている場合、1発で営業停止になります。例えば店側が意図的に行う釘曲げ等が良い例です。
個人的な予想
今回特措法に基づき指示処分を受けたパチンコ店は、『指示処分を受けた履歴』が行政庁に記録されると思います。行政庁とは当然警察署にもデータの共有がなされると思っています。なので今回指示処分を受けたパチンコ店は警察からもマークされる事となり、ちょっとした営業のミステイクで出来た違法、例えば18歳未満の立ち入り禁止のポスターが剥がれて出入り口にたまたまなかった等のその時たまたま違法になってしまった事で営業停止を受ける可能性がかなり高まったと思います。
都道府県が要請する指示を無視するパチンコ店は風適法も破る可能性が高く、違法営業を未来的に破る可能性が高い危険な店舗として警察に認識されてもおかしくはないと私は考えます。
自粛要請が延長されてもパチンコ店は営業する
最後に、5月6日で1回目の緊急事態宣言の期限を迎えますが、恐らく100%この緊急事態宣言は延長されますがパチンコ店は営業を再開するかという疑問にたいして、私は、半数以上のパチンコ店が営業を再開するとみています。
パチンコ店の営業再開で再度各都道府県で指示処分が多発します。罰則規定のない指示に本当の強制力はないのですから、この部分について考えていかねばならない課題だと思います。
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