近所のお子さんの腕や体に痣ややけどの跡があったりしませんか?そのようなことに気がついていてもなかなか通報できなかったりします。そのような状況に気が付いていても通報の事実がそのお子さんの親などに分かってしまったらと考えると躊躇してしまう気持ちになることは普通のことだと思います。
児童虐待は年々増加の一途を辿っています。連日のように児童虐待のニュースを耳にするたび、心が痛みます。そのような事実の通報の代行を行う窓口が民間にあればというニーズを叶えたサービスが児童虐待通報代行窓口サービスです。
国は子供たちの未来を守る砦となるべきである
国のトップは「子供たちを守る砦となるべき、学校、教育委員会、児童相談所などが、悲痛なSOSの声を受け止めてあげる事が出来ず、幼い命を守れなかったことは本当に悔やんでも悔やみきれない」と述べました。
まさにその通りだと思います。近所の子供が虐待を受けている可能性があると感づいた場合、私たちは児童相談所に通報します。ですが万が一虐待している方に通報を「誰」がしたのかが分かってしまったら怖いと思いませんか?なるべくなら関わりたくない。
そう考えるのも仕方のないことかもしれません。
児童虐待の4種類の定義について
児童虐待は以下のように4種類に分類されます。
身体的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など
性的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など
ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など
心理的虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など
童相談所における虐待対応件数過去最多になった
平成29年度の全国児童相談所における児童虐待相談対応件数は、速報値として13万3778件(前年度比1万1203件増)と公表されました。
これは、過去最多で、統計を取り始めた1990年度から27年連続で増加しています。虐待の内容別では、「心理的虐待」が7万2197件と最も多く、次いで、身体的虐待が3万3223件、ネグレクト(養育の放棄・怠慢)が2万6818件、性的虐待が1540件でした。
厚生労働省の平成24年度のデータから上記4種類の虐待のうちどの虐待が多いのか見てみましょう。
種類別としては
「身体的虐待」「心理的的虐待」が全体の約70%を占めているということです。
子供は子供なりに自分の状況を理解し、周囲にHELPのサインを隠してしまします。私たちが少しでも異変を感じたら、まずは「子供に声をかける」そしてちょっとした情報を聞いてみることが、虐待の事実を裏付けることになるかもしれません。
では「誰が」虐待をしているのかという統計結果では「実の父または母」が約88%を占めており、「母」が内57%を占めているという事です。子供は「言えない」のです。誰かが代弁してあげないと強く思います。
虐待を受ける年齢は「0歳~小学生」が77%を占めており、やはり幼いまだ意見や思いをうまく言葉に出来ない年齢の子供への虐待が多いです。
児童虐待からの死亡事故について
厚生労働省の報告では年間60件弱の虐待からの死亡事故が確認されています。仮に現在、虐待件数年間13万件 死亡事件100件が表だった数字とすれば、発覚されていない虐待は潜在的に在り、これ以上の件数にのぼるものだと推測されます。
行政の施策について
このような事態を受け行政は虐待が深刻化する前の早期発見・早期対応が必要と考えています。
虐待に対する通告の徹底
児童相談所全国共通ダイヤルの周知 0570-064-000
児童相談所の体制強化
市町村の体制強化
研修やノウハウの共有による専門性の強化
子供を守る地域ネットワークによる連携の強化
このような施策を実施している状況ではありますが、後手を踏んでいる感じが否めません。
児童虐待から子供を守るため我々ができる事
児童虐待件数は過去最大数を記録しており、児童虐待から死亡事故へと繋がるケースも多数あります。また死亡事件にならなくとも、幼少期に虐待を受けた子供が後に精神疾患などを罹患して病院に通院するというケースは多々あります。
私たち民間が地域と連携し、児童虐待件数を減らすよう努めるとともに、私たち住民の声を正確に対応する行政庁に伝え、行政にしっかりとした適切な対応を求める事が私たちの使命だと考えております。