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【催促の時効の完成はどう変わった?】民法改正2020年4月1日施行の基本と要所の解説(150条)

最速 時効 完成 法改正 民法

時効の完成が妨げる条件について、改正民法147条から152条までに渡り明記されています。今回は150条にある、催促の場合について、時効が延長(完成猶予)やリセット(更新)されるのかを解説していきます。時効の完成猶予と更新という概念について詳しくは、147条にて紹介しています。先にぜひそちらをご覧ください。

 

改正後民法の第150条の条文は?

第150条

1 催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない

2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。

民法150条は催促についての時効の完成が妨げるかについて、明記されています。

改正前の民法では153条に、催促について書かれていました。

 

第153条

催告は、六箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事事件手続法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。

 

新しい、民法150条では、催促を行うと、そこから6ヶ月の時効が延長されることになります。149条の仮差押えと仮処分と同じ処置になります。しかし、古い民法では、催促をしてから、裁判の請求などの手続きをしなければ、効力を発揮せず、かつ中断(新しい民法では更新の意味)になります。

 

これは、催促はどのような時にするのかという場面がわかると非常にわかりやすいです。

 

催促はどんな場面で行うのか

催促とは、裁判手続をせず、とりあえず権利の存在を相手方に通知する行為を表します。簡単に言えば、「お金を返してね」や「お金を払ってね」といった通知文を送ることです。

 

これは、意思表示ではなく、意思の通知と考えられ、準法律行為と考えられています。

 

たしかに、相手方に悪意があったわけではなく、単に忘れていたりすることもあるので、催促をすることは必要であるとわかりますが、なぜ時効が延長される必要があるのでしょうか?

 

実際に民法150条の意図は、時効が迫っていて裁判の手続きが間に合わないが、催促はできるといった場合に使うことができます。旧民法153条が、裁判の手続きなど6ヶ月以内にしなければ、催促をしても中断(リセット)されませんよ、と明記されていたように、改正民法150条も、裁判の手続きとかをするために、時効を引き伸ばす意図で使うことを見越して、6ヶ月の延長が認められているのです。

 

そのため、6ヶ月の延長中に何度も催促をして、何度も延長するということがないように、150条の2項ではそれを、無効にしています。

 

まとめ

催促

相手に自分の権利を知らせる準法律行為

なぜするのか

時効の完成を延長するために利用(6ヶ月)

時効の延長を利用して、裁判の手続きなどを行う

 

 





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