年々増加し続けている児童虐待、近年その虐待件数はスピードを増し平成29年度統計速報で過去最悪の最多件数133,778件となっています。
この133.778件という数字は前年度よ+109.1%の12,203件の増加となっています。一県当たり実に2,846件もの児童虐待の事実が報告されているということになります。あなたの周りに住んでいる子供の身体や顔などに火傷や殴打された跡などはありませんか?この件数は自分の身近で起こっている事件件数です。
児童虐待が多い都道府県
指定都市を上から順に5位まで抜粋
県別の児童虐待件数を見てみるとその多さが目立つ都道府県があります。皆様が住んでいるところでは児童虐待が多いと感じられましたか?私は茨城県の龍ヶ崎市というところに住んでおりますが、茨城県では2,256件報告されています。茨城県には44市あり人口2,916,976人となっており、1都市あり約52人の児童虐待があるということになります。私の住む龍ヶ崎市で52人の虐待があったと考えるとすぐそばでご近所であったのかもしれないと考える事もできるくらいの虐待件数です。
児童虐待件数上位5県
1位:東京都 13,707人
2位:大阪府 11,306人
3位:埼玉県 10,439人
4位:千葉県 6,811 人
5位:神奈川県 4,904人
児童虐待増加率上位5県
1位:鹿児島県 前年比+232% +466人
2位:宮崎県 前年比+180% +505人
3位:福岡県 前年比+134% +784人
4位:福岡市 前年比+132% +316人
5位:神戸市 前年比+129% +351人
児童虐待件数が多いのは単純に人口比率や子供の多さによって異なりますので当然東京都や大阪府のような人口が多い都市は多くなっています。児童虐待増加率についてはたまたま多くなったのか住民の意識が強くなり通報が多くなったのかは分かりませんが、人口が多い少ないに関わらず増加したり減少したりしています。
児童虐待の虐待内容別通報件数について
虐待は4つに分類されます。
身体的虐待
ネグレクト
性的虐待
心理的虐待
※虐待の種類と説明はこちら
心理的虐待の通報相談件数が圧倒的に多くなっています。
心理的虐待とは
言葉による脅迫・脅し
例えば、【お前なんか大嫌い】【あっちいけ】このように子供の心を特に傷つけるような言葉です。
無視
無視というのは大人になってからでもキツイですし、小中高生のいじめの手段にもなっています。実の親に子供にとっては唯一の心の拠り所から無視されたらと考えるだけでゾットします。
兄弟間の差別的な扱い
私は妹がいましたが、父は厳しく、男の私には怒鳴ったりしましたが、妹には一切ありませんでした。そのような扱いの差別は子供にとっては辛いものです。
暴力を見せる事
自分の親が他人や親族に暴力を振るっているところなんか見たくありませんよね?そのようなことも子供には心理的に辛いものがあります。以上のようなことを総称して心理的虐待と呼んでいます。自分がされて嫌なことを実の子供にするとは考えられませんが、心理的虐待の件数が多くなっているのも事実です。
虐待を見つけたらどうするか?
私たちは虐待を見つけたら通報する義務があります。
SNSが普及している現在、児童虐待もSNSに動画が投稿されそれをみた人たちが拡散させていくような形で公的機関が動き、大きな事件になる前に虐待の事実が明るみに出ています。そのように住民皆が関心の目を持って子供の未来を守る体制を構築するべきだと思います。
児童虐待を発見したら「189」に通報をしてくだい。児童相談所全国共通ダイヤル【いち早く】1.8.9覚えやすい3桁の数字となっています。もしその通報をしにくければ児童虐待の通報を増野行政書士事務所が代行いたします。
児童虐待を受けた子供の保護施設の現状
児童虐待の通報を受け、子供が危険だと認識したら児童相談所は一時的な保護施設に3か月間保護することができます。しかしこの保護施設は近年児童虐待が増えすぎていて保護する子供の数が増えすぎてしまい、保護できないという現状があります。
通報の制度の確立や通報を受けた後の子供の保護に関する制度や施設の充実などまだまだ課題があります。今後更に増えると予想される児童虐待ですが、私たち住民ができるとを考え行政と協力することが大切だと思います。